- ライバーの教科書 -
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2025.8.1
知識・ノウハウこんにちは!元トップライバーで、現在はTikTok LIVE専門のライバー事務所「Traum」代表の島袋 諒平です。
結論から言うと、TikTokは、世界中の流行が生まれるショートムービーアプリです。 正しく使えばあなたの世界を広げる最高の楽しみが待っていますが、何も知らないまま始めると危険な側面もあります。
この記事では、僕がトップライバーとして、そして多くのライバーを育成してきた事務所代表としての全経験を基に、あなたの「TikTokって何?」という基本的な疑問から「安全に使うにはどうすれば?」という不安まで、120%解消します。この記事を読み終える頃には、あなたは自信を持って、安全にTikTokを楽しむための第一歩を踏み出せていることを約束します。
この記事でわかること 3 点
「周りのみんなが使っているけど、今さら『TikTokって何?』とは聞きづらい…」
そんな風に感じていませんか?大丈夫です、ここですべて解決しましょう。
TikTokは、単なる動画アプリではありません。「世界中の”今”が見つかる」参加型のショートムービー(短尺動画)プラットフォームです。
TikTokの主役は、秒から数分程度の短い動画です。ダンスやコメディ、料理レシピ、学習コンテンツ、VLOG(ブイログ)まで、ありとあらゆるジャンルの動画が、毎日ものすごい数、投稿されています。
ユーザーはそれらの動画をスワイプするだけで次々に視聴でき、気に入ったクリエイターをフォローしたり、コメントで交流したりできます。
Instagramが「写真」、X(旧Twitter)が「テキスト」なら、TikTokは「ショートムービー」がコミュニケーションの中心です。この手軽さが、通学中の電車の中や、ちょっとした休憩時間といったスキマ時間に楽しむのに最適で、特にZ世代を中心に爆発的な人気を集めています。
TikTokを運営しているのは、ByteDance(バイトダンス)という2012年に設立された中国のテクノロジー企業です。この会社が持つ高度なAI技術が、後述するTikTokの最大の特徴である「おすすめ」機能を実現しています。
では、なぜTikTokはこれほどまでに世界中の人々、特に若い世代を惹きつけるのでしょうか?その理由は大きく3つあります。
TikTokを開くと、最初に表示されるのが「おすすめ」フィードです。これは、あなたが誰をフォローしているかに関係なく、AIが「あなたが興味を持ちそうな動画」を次々に表示してくれる機能。
あなたの視聴履歴や「いいね」した動画の傾向をAIが瞬時に学習し、どんどん精度を上げていくため、使えば使うほど、あなたの好みに合った動画でタイムラインが埋め尽くされていきます。 自分から探しにいかなくても、面白いコンテンツに勝手に出会える。これがTikTokの最も強力な魅力の一つです。
TikTokには、動画編集の知識がなくても、直感的な操作でクオリティの高い動画を作成できる機能が揃っています。豊富なBGM(楽曲)やエフェクト(加工機能)がアプリ内で提供されており、誰でも流行のダンス動画や面白い動画を作って「TikToker(ティックトッカー)」として発信者側になれるのです。
特定の楽曲に合わせて同じダンスを踊る「〇〇チャレンジ」のように、ユーザーが一体となってトレンドを生み出していく文化もTikTokの大きな特徴です。ハッシュタグを通じて同じテーマの動画が繋がり、流行が可視化され、さらに多くの人が参加したくなる。この連鎖が、TikTokを常に新しく、刺激的な場所にしています。
【元1億円ライバー・島袋からの本気のメッセージ】
僕が他のSNSではなくTikTok LIVEでトップライバーになれた最大の理由は、まさにこの「おすすめ」機能、つまりアルゴリズムの力です。
他の多くのSNSでは、フォロワー数が多くないと、そもそもコンテンツを見てもらうことすら難しいのが現実です。でも、TikTokは違います。全くの無名な新人でも、コンテンツが本当に面白ければ、その動画をAIが勝手に「爆発」させて、一晩で何十万、何百万という人々に届けてくれる可能性がある。
これは、単なる機能ではなく「革命」です。フォロワー数や知名度に関係なく、誰もが平等にチャンスを掴める。この可能性こそが、僕を含め、多くのクリエイターやライバーを惹きつけてやまないTikTokの本質なんです。
「TikTokは楽しいそうだけど、ニュースで『危険』という話も聞くから不安…」
その気持ち、すごくよくわかります。事務所代表として、僕はこれまで数え切れないほどのライバーたちから、安全性に関する相談を受けてきました。
結論から言うと、TikTokは設定を間違えなければ安全に楽しめます。 しかし、無防備なまま利用すると、確かに危険性(リスク)が伴うのも事実です。ここでは、あなた自身を守るために、絶対に知っておくべきリスクと、その対策を徹底的に解説します。
TikTokに関連するリスクは、大きく分けて3つあります。
投稿した動画に映り込んだ制服や建物の特徴、あるいは何気ない会話から、学校や自宅、氏名といった個人情報が特定されてしまうリスクです。また、スマートフォンの設定によっては、位置情報が紐づいてしまう可能性もあります。
TikTokは拡散力が非常に高いため、意図せず投稿した動画が思わぬ形で批判の対象となり、「炎上」してしまうことがあります。また、心ないユーザーから、攻撃的なコメントやDM(ダイレクトメッセージ)が送られてくることも少なくありません。
海外で流行した危険なチャレンジを真似て怪我をする事故や、悪質なデマ情報が瞬く間に拡散されてしまう事例も報告されています。情報の真偽を確かめるネットリテラシーが求められます。
【事務所代表としての補足|島袋 諒平】
これは脅しではありません。僕が実際に育成や面談をする中で見てきた、本当にあった怖い話です。
彼ら彼女らに悪気は全くありませんでした。でも、「これくらい大丈夫だろう」という油断が、取り返しのつかない事態を招くのです。だからこそ、次に説明する「設定」が、あなたを守るための命綱になります。
ここがこの記事で最も重要なポイントです。今から説明する5つの設定は、TikTokをインストールしたら、動画を1本見る前に、必ず済ませてください。自分の身は自分で守る。これがネットの鉄則です。
デフォルトでは、あなたのアカウントは「公開」になっており、世界中の誰でもあなたの動画を見ることができます。まずはこれを「非公開」にしましょう。
TikTokは、あなたのスマホの連絡先と同期して「知り合いかも?」と表示する機能があります。意図せず会社の上司やあまり親しくない知り合いにアカウントがバレるのを防ぐため、オフにしておきましょう。
動画投稿時に位置情報を追加できる機能がありますが、これも個人情報特定のリスクになります。スマートフォンの設定から、TikTokアプリへの位置情報へのアクセス許可をオフにすることをおすすめします。
不快なコメントを目にすると、誰でも傷つきます。特定のキーワードを含むコメントを自動で非表示にするフィルター機能を活用しましょう。
知らないアカウントから突然DMが送られてくるのは、トラブルの元です。受信範囲を制限しましょう。
設定に加えて、以下の2点を心に留めておくだけで、リスクは格段に減らせます。
総務省が公開しているウェブサイトも、インターネットを安全に使うための心構えとして非常に参考になります。
出典: 総務省「インターネットを使うときに気をつけること」
安全設定の重要性がわかったところで、いよいよTikTokを始める準備です。ここからは、スマートフォンの画面を一緒に見ながら進めるような感覚で、3つのステップに分けて丁寧に解説していきますね。
まずは、お使いのスマートフォンにTikTokアプリをインストールしましょう。もちろん無料です。
お使いの機種に合わせて、上のボタンからダウンロードページにアクセスし、インストールしてください。
アプリを開くと、アカウント登録画面が表示されます。登録方法はいくつか選択肢があります。
主な登録方法は以下の通りです。
どれを選んでも登録できますが、僕が一番おすすめする方法があります。
【専門家としての見解|島袋 諒平】
なぜなら、電話番号は重要な個人情報ですし、LINEやXなどのSNSアカウントと連携させると、そのSNSで繋がっている友達にあなたのアカウントが「おすすめ」として表示されてしまう可能性があるからです。「バレてもいい」という方は別ですが、「こっそり始めたい」という初心者の方には、他のサービスと切り離せるメールアドレスでの登録が最も安全で確実な選択肢と言えます。
アカウントが作成できたら、最後にあなたの「顔」となるプロフィールを設定します。ここは後からいつでも変更可能です。
どちらも、絶対に本名は使わないでください。 個人情報特定のリスクを避けるため、あなたの趣味や好きなものに関連する、架空の名前にしておきましょう。
最初は空欄のままでも大丈夫です。「見る専門です」「K-POPが好きです」など、簡単な自己紹介を書いておくと、同じ趣味の人と繋がりやすくなるかもしれません。アイコン画像も、あなた自身の顔写真ではなく、好きなキャラクターやペットの写真など、個人が特定されないものにしておくのが無難です。
プロフィールにInstagramやYouTubeへのリンクを設定できますが、これも注意が必要です。リンク先のSNSで本名や顔を公開している場合、そこから個人情報がバレる可能性があります。設定する場合は、リンク先のSNSも非公開にするなどの対策を考えましょう。
お疲れ様でした!これでTikTokを安全に始める準備は万端です。
さっそく動画を見ていきたいところですが、その前にもう一つだけ。TikTokの楽しみ方を少し知っておくだけで、あなたのTikTokライフは何倍も豊かになります。
まずは動画視聴画面(おすすめフィード)の基本的な操作を覚えましょう。非常に直感的で簡単です。
基本はこれだけです。気になった動画があれば、スワイプを止めて視聴します。
画面右側に並んだアイコンで、動画に対してアクションを起こせます。
右下の矢印マークから、動画をLINEやInstagramなどで友達に共有できます。ただし、非公開アカウントの動画は共有できないので注意してください。
TikTokの醍醐味は、あなたに最適化された「おすすめ」フィードにあります。このフィードを”育てる”という感覚を持つことが重要です。
あなたが「いいね」した動画や、フォローしたクリエイターのジャンルを、TikTokのAI(アルゴリズム)は学習します。例えば、あなたがダンス動画にたくさん「いいね」をすれば、AIは「この人はダンスに興味があるんだな」と判断し、次からダンス動画を優先的におすすめしてくれるようになります。
逆に、興味のない動画が表示された場合は、画面を長押しして「興味がない」を選択しましょう。これを繰り返すことで、AIはあなたの「嫌い」なジャンルも学習し、より精度の高いおすすめフィードを構築してくれます。
【元ライバー・島袋の体験談】
僕もTikTokを始めた頃は、今お伝えした方法で、ひたすら自分の「おすすめ」フィードを育てていました。
最初の1時間くらいで、好きな音楽ジャンルや、面白いと感じるコメディ動画にだけ「いいね」を押し、少しでも興味がなければ即「興味がない」を選択する。これを徹底するだけで、翌日にはもう、僕のタイムラインは最高のエンタメで埋め尽くされていました。
「アルゴリズムを育てる」。この感覚は、見る専門でも、将来発信する側になりたい場合でも、非常に重要です。ぜひ、ゲーム感覚であなただけの最強のタイムラインを作り上げてみてください。
おすすめフィードだけでなく、自分から能動的に動画を探すこともできます。
画面右上の虫眼鏡マークから、検索画面に移動できます。「#猫のいる暮らし」「#韓国ファッション」のように、「#(ハッシュタグ)」で検索すると、同じテーマの動画を一覧で見ることができます。
最近のTikTokは検索エンジンとしての役割も担っています。「渋谷カフェ おすすめ」や「簡単 夜ごはん レシピ」といったキーワードで検索すると、有益な情報が見つかることも多いです。
動画の右下に流れている楽曲名をタップすると、同じ音楽を使っている他の人の動画を一覧で見ることができます。「この曲、流行ってるな」と思ったら、ぜひ試してみてください。
基本的な楽しみ方がわかってきたら、もう少しだけ知識を深めてみましょう。ここでは、いつか投稿してみたくなった時のための基本と、TikTokでよく使われる専門用語を解説します。
「見る専門」のつもりが、だんだん「自分も作ってみたい」という気持ちになる人は多いです。その時のために、簡単な流れだけ頭に入れておきましょう。
画面下部の「+」ボタンから撮影画面に移動できます。顔を認識して面白い加工ができる「エフェクト」や、動画の速度を変えたり、フィルターをかけたりする機能が満載です。直感的に触っているだけでも、かなり面白い動画が作れてしまいます。
TikTokの大きな魅力が、豊富な楽曲ライブラリから好きな音楽を動画に付けられることです。しかし、音楽には著作権という非常に重要な権利が関わってきます。
【事務所代表としての補足|島袋 諒平】
著作権について、専門家として少しだけ重要なことをお伝えします。
TikTokはJASRAC(日本音楽著作権協会)などの権利団体と包括的な利用許諾契約を結んでいます。そのため、TikTokアプリ内の「楽曲を選ぶ」という公式機能から選択できる音楽は、ユーザーが著作権を心配することなく、安心して利用できます。
逆に、CD音源や他のアプリの音源を無断で動画のBGMとして使用すると、著作権侵害にあたる可能性があります。必ず、アプリ内の公式音源を利用するようにしてください。これは、あなた自身と、素晴らしい音楽を作ってくれたアーティストたちを守るための大切なルールです。
TikTokを見ていると、コメント欄などでよくわからない言葉に遭遇するかもしれません。ここでは、代表的な用語を解説します。
用語 | 読み方 | 意味 |
TikToker | ティックトッカー | TikTokに動画を投稿し、多くのファンを持つ人気クリエイターのこと。 |
シャドウバン | しゃどうばん | 運営側にペナルティを受け、自分の投稿がおすすめに表示されにくくなる状態。 |
〇〇チャレンジ | まるまるちゃれんじ | 特定の楽曲やハッシュタグを使い、お手本と同じような動画を投稿するユーザー参加企画。 |
VLOG | ブイログ | Video Blogの略。自身の日常や旅行の様子などを記録した動画のこと。 |
LIVE配信 | らいぶはいしん | リアルタイムで動画を配信し、視聴者と交流する機能。僕の主戦場です。 |
最後に、初心者の方からよく寄せられる質問にお答えします。
A.非常に良い質問ですね。どちらもショートムービー機能ですが、文化や使われ方が少し異なります。
比較軸 | TikTok | Instagram Reels(リール) |
中心 | 「コンテンツ」中心 | 「人(繋がり)」中心 |
拡散力 | アルゴリズムにより、知らない人に爆発的に届く | 主にフォロワーやその繋がりに届く |
文化 | トレンドやチャレンジの発生源 | 日常のキラキラした瞬間や記録の共有 |
ユーザー層 | 10代〜20代が中心 | 20代〜30代が中心 |
簡単に言うと、TikTokは「面白いコンテンツでバズる」、リールは「知っている人とのコミュニケーションを深める」という側面が強いです。
A.視聴や投稿を含め、基本的な機能はすべて無料で利用できます。
一部、LIVE配信でライバーにプレゼントを贈る「投げ銭(ギフト)」機能などを利用する場合は、アプリ内通貨の購入が必要になりますが、普通に楽しむ分には一切お金はかかりません。
【専門家としての見解|島袋 諒平】
この質問は本当に多く受けます。結論から言うと、
この3点を守るだけでも、意図せずバレるリスクは限りなくゼロに近づけられます。これはあなた自身を守るための、絶対に破ってはいけない約束事です。
A.動画を視聴しただけでは、相手にあなたが誰なのかバレることはありません。
ただし、相手のプロフィール画面を閲覧すると、「プロフィールの表示履歴」機能によって、相手に通知がいく可能性があります(この機能はオン/オフ設定が可能です)。動画を見ているだけなら、安心して楽しんでください。
【トラウム代表・島袋からの最後のメッセージ】
ここまで長い時間、お付き合いいただきありがとうございました。
これで、あなたはもう「TikTok初心者」ではありません。TikTokがどんなアプリで、どう楽しめばよくて、どうすれば自分を守れるのかを、完全に理解できたはずです。
TikTokは、あなたの世界を何倍にも広げてくれる魔法のツールです。 新しい音楽、知らなかった知識、面白い人々との出会いが、あなたを待っています。今日この記事でお伝えした安全設定だけは必ず守って、まずは「見る専門」から、気軽にその扉を開けてみてください。
そして、いつかあなたが「自分も発信する側になってみたい!」と思った時、この記事がその輝かしい第一歩になっていれば、僕にとってこれほど嬉しいことはありません。
この記事の要点チェックリスト
最後に、今日の内容をもう一度だけ確認しておきましょう。
☑ TikTokの基本と人気の理由を理解した
☑ アカウント登録とプロフィール設定の方法を理解した
☑ おすすめの育て方と基本的な楽しみ方を理解した
さあ、今すぐ行動に移しましょう!
あなたのTikTokライフが、最高に楽しく、安全なものになることを心から願っています。