- ライバーの教科書 -
- ライバーの教科書 -
2025.12.12
知識・ノウハウ
画面に出たその警告、9割は「無視してOKな詐欺」か「正しい手順で消せる違反通知」のどちらかです。焦ってリンクを踏んだり、動画を削除するのは絶対にやめてください。株式会社Traum代表・元トップライバーの私が、あなたの警告画面が「詐欺」か「本物」かを5秒で判別し、アカウント凍結(BAN)を防ぐためのプロの全手順を教えます。
この記事を読めば、以下の3つのことが完全に理解できます。
突然の警告で「アカウントが消えるかも…」とパニックになっているあなた。まずは深呼吸してください。私がこれまでに見てきた警告のほとんどは、正しい知識さえあれば解決できます。この記事を読み終える頃には、不安は消え、次に何をすべきかが明確になっているはずです。
今、あなたの目の前にある「警告」は、本当にTikTok公式からのものでしょうか?
実は、2024年から2025年にかけて、TikTokを装ったフィッシング詐欺や偽警告が急増しています。これらは、ユーザーの不安を煽り、アカウント情報を盗み取ることを目的としています。
まずは以下のチェックリストで、その警告の真偽を即座に判定してください。
チェック項目 | 詐欺の可能性大 (99%黒) | 本物の可能性あり (公式通知) |
項目 | ||
通知場所 | DM (ダイレクトメッセージ)、SMS、Eメール | アプリ内の「システム通知」タブのみ |
誘導先 | 外部サイトのURL (例: tiktok-support.xyz など) | アプリ内の公式ヘルプページ |
要求内容 | パスワード入力、クレカ情報、リンククリック | 異議申し立てボタンのタップ |
文言の緊急性 | 「24時間以内に削除」「今すぐ対応しないとBAN」 | 「コミュニティガイドライン違反」という事実通知 |
日本語 | 「アカウントは制限されています」「親愛なるユーザー」等の違和感 | 自然な日本語 (定型文) |
もし、通知がDMやメールで届き、外部サイトへ誘導されているなら、それは100%詐欺です。即座に無視してください。
詐欺師たちは、ライバーやクリエイターが「アカウントを失うこと」を何よりも恐れていることを知っています。その恐怖心につけ込む手口は年々巧妙化しています。ここでは、特に注意すべき最新の手口を具体的に解説します。
最も多いのが、「著作権侵害が確認されました」「コミュニティ規定に違反しました」といった内容を、DMやメールで送りつける手口です。
「あと24時間で完全に削除されます」
「異議申し立てはこちらのリンクから」
このような文言で焦らせ、偽のログイン画面に誘導し、IDとパスワードを入力させてアカウントを乗っ取ります。
【トラウム代表・島袋からの本気のメッセージ】

事務所代表として断言します。TikTok公式がDM(ダイレクトメッセージ)で個別に警告や連絡を送ることは絶対にありません。
公式からの重要な連絡は、必ずアプリ内の「受信箱」にある「システム通知」という専用タブに届きます。DMで送られてくる警告は、どんなに本物っぽく見えても、すべて詐欺師からの罠です。絶対にリンクを踏まないでください。
違反警告だけでなく、「認証バッジ(公式マーク)が付与されました!」というポジティブな内容を装う詐欺も増えています。
「おめでとうございます!あなたは認証クリエイターに選ばれました。手続きはこちら」というメッセージで喜びを煽り、情報を盗み出します。
これも警告と同様、公式がDMで連絡することはありません。甘い話にも、怖い話にも、DMで反応してはいけません。
では、本物の警告はどのように届くのでしょうか?
TikTok公式からの違反通知(アカウント警告)は、以下の2つの場所でのみ確認できます。
アプリを開き、下部の「受信箱」をタップしてください。その中に「システム通知」という項目があります。ここ以外に届く警告はすべて偽物です。
本物の場合、以下のようなメッセージが表示されます。
さらに深刻な警告の場合、自分のプロフィール画面(マイページ)を開いたときに、画面上部に赤い帯状のバナーが表示され、「アカウントの警告」という文字が出現します。
これをタップすると、「アカウントステータス」という詳細ページに飛び、具体的にどの動画が何の違反をしたのか、アカウントが停止されるまであとどのくらいかの履歴を確認できます。この「赤い帯」が出ている場合は、間違いなく本物のペナルティを受けています。次のセクションで解説する手順に従って、直ちに対処する必要があります。
「システム通知」や「赤い帯」を確認し、残念ながらそれが本物の違反警告だった場合、どうすればいいのでしょうか?
ここで焦って誤った行動をとると、取り返しがつかなくなることがあります。
私が事務所のライバーに指導している「確実にアカウントを守るための3ステップ」を公開します。
まずは、通知をタップして「違反理由」を確認しましょう。TikTokの違反判定はAI(人工知能)によって自動的に行われることがほとんどです。
主な違反理由は以下の通りです。
しかし、ここで重要なのは「AIは完璧ではない」ということです。
【元1億円ライバー・島袋の体験談】

私がトップライバーとして投げ銭総額1億円を達成できた本質は、派手なパフォーマンスでも、話術でもありません。ファン一人ひとりとの深い関係構築、これに尽きます。そして、その全ての始まりが、この「リクエスト」でした。
これを面倒なものとして無視するライバーは、絶対にトップにはなれません。なぜなら、そこには未来の太客や、あなたを心から応援してくれるファン候補からの最初のコンタクトが眠っているからです。あなたのLIVE配信を一度見ただけの人が、勇気を振り絞って送ってくれた「はじめまして」が、そこにはあるのです。この「最初の種」を育てられるかどうか。それが全てを分けます。
過去に私の事務所の所属ライバーが、ただ自宅で「野菜炒め」を作っている料理配信中に、突然「暴力的で過激なコンテンツ」として警告を受け、配信を強制終了させられたことがあります。
原因はおそらく、包丁を持っている映像をAIが「武器を持って脅している」と誤認したためです。
このように、AIは文脈(料理中であること)を完全には理解できず、映像や音声の断片的な情報だけで「違反」と判定してしまうケースが多々あるのです。
AIによる誤検知の可能性がある場合、必ず「異議申し立て(再審査請求)」を行いましょう。これはユーザーに認められた正当な権利です。
具体的な手順:

記述式の欄がある場合、「ふざけるな!」「何もしてない!」と感情的に書いても審査には通りません。人間の担当者がチェックする場合もあるため、論理的かつ冷静に伝える必要があります。
以下のテンプレートを参考にしてください。
「ご担当者様
本動画は[料理/ダンス/コメディ]を目的としたコンテンツであり、コミュニティガイドラインに抵触する[暴力/性描写/いじめ]の意図は一切ございません。
AIによる誤検知の可能性が高いと思われます。動画の全編を確認いただければ、健全なコンテンツであることがご理解いただけるはずです。
アカウントの健全な運営に努めておりますので、再審査のほどよろしくお願いいたします。」
[トラウム代表・島袋からのアドバイス]

ポイントは「AIの誤検知である可能性」を示唆することと、「ガイドラインを遵守する意思」を見せることです。これで承認されれば、動画は復活し、アカウントについた傷(警告履歴)も消えます。
警告が出た動画を「怖いから」といってすぐに削除してしまう人がいますが、これは最悪の悪手です。
警告を受けた動画を自分で削除してしまうと、以下の2つのデメリットが発生します。
【事務所代表としての補足|島袋 諒平】

事務所では、ライバーに「審査結果が出るまでは、絶対に該当動画を触るな」と徹底指導しています。動画を消しても、TikTok側のサーバーには違反ログが残っています。「証拠隠滅」のような行動は心証を悪くするだけで、何の解決にもなりません。
異議申し立ての結果が出て、それでも違反が確定した場合のみ、その後の指示に従ってください。基本的には、異議申し立て中は「放置」が正解です。
「何も悪いことはしていないはずなのに…」
そう感じる警告の多くは、TikTokのAIアルゴリズム特有の「検知トリガー」に触れてしまったことが原因です。
ここでは、事務所運営で蓄積したデータを元に、AIが反応しやすい具体的なNG要素を解説します。これを知っておくだけで、無駄な警告を劇的に減らすことができます。
TikTokのAIは、画像認識と音声認識を組み合わせて、リアルタイムでコンテンツを監視しています。特に以下の要素は、誤検知を含めて警告の対象になりやすい3つの鬼門です。
誤検知されやすいNG行動・要素一覧
カテゴリ | 具体的なNGトリガー | AIの誤認ロジック |
性的コンテンツ | 肌色面積の多さ、胸元のアップ、ベッドの上での配信 | 水着でなくても、肌色比率が高いと「ヌード」と判定されやすい。寝転がる姿勢もリスク高。 |
危険行為 | 運転中の配信、喫煙・飲酒の映り込み、刃物・エアガンの使用 | 助手席でも「運転中」と誤認される。おもちゃの銃やナイフも「武器」として検知。 |
誘導・詐欺 | QRコードの表示、LINE IDの掲載、「稼げる」等の連呼 | 画面上のQRコードは即BAN対象。音声で金銭関連のワードを連呼すると詐欺判定されやすい。 |
最も多いのが「性的」という理由での警告です。
実は、TikTokのAIは「服装」そのものよりも、画面全体における肌色の面積比率を重視しています。
例えば、露出の少ない服を着ていても、カメラに極端に近づいて顔やデコルテをアップにしすぎると、画面のほとんどが肌色になり、BAN対象になることがあります。
また、下からのアングルも「盗撮」や「扇情的な意図」と判断されやすいため、カメラは目線の高さか、やや上から撮るのが安全です。
TikTokは未成年保護に非常に厳格です。
配信中に自分以外の子供(特に幼児)が映り込んだり、子供の声が聞こえたりすると、「未成年者の危険な利用」として配信が切断されることがあります。
また、車内配信は非常にリスクが高いです。完全に停車していても、背景の景色が動いている(電車内など)と誤認されたり、助手席であっても運転席のように見えたりすると警告対象になります。
プロフィール画像や動画内に、LINEや他のSNSのQRコードを載せるのは絶対にNGです。これは「外部への不適切な誘導」として、一発でアカウント停止(永久BAN)になることもあります。
また、音声認識技術も進化しており、「儲かる」「副業」「投資」「現金プレゼント」といった単語を連呼していると、詐欺アカウントとしてマークされます。
明確な「警告」通知は来ていないのに、急に再生数が10分の1以下になったり、ライブの閲覧者が来なくなったりしていませんか?
それは、サイレント警告(通称:シャドウバン)の状態かもしれません。
シャドウバンとは、運営側がアカウントの露出を意図的に制限する措置です。ユーザーには通知されませんが、動画が「おすすめ(For You)」に一切載らなくなります。
確認方法:
[島袋の知見]

警告が消えた後や、異議申し立てが通った直後でも、しばらくの間このシャドウバン状態が続くことがあります。これはAIが「要観察アカウント」としてマークしている期間です。
ここで焦って動画を連投したり、アカウントを作り直したりするのは逆効果です。質の高い、当たり障りのないコンテンツを淡々と投稿し続け、AIからの信頼スコア(トラストスコア)を回復させるしかありません。私の経験上、軽度なら2週間〜1ヶ月程度で解除されることが多いです。
「警告が来たけど、面倒だから放置でいいや」
そう思っているなら、今すぐ考えを改めてください。TikTokのペナルティは加点方式です。警告を無視して違反を繰り返すと、ある日突然、アカウントが永久に消滅します。
アカウントへのペナルティには、明確な段階があります。
最初の違反や軽微な違反の場合、「警告」という通知だけが来ます。投稿やライブ配信などの機能は通常通り使えます。
この段階は、サッカーで言う「イエローカード」です。まだ退場ではありませんが、次はありません。
警告を無視したり、少し重い違反をしたりすると、「アカウントの一時停止」措置が取られます。
期間は24時間、3日、1週間などがあり、この間は動画投稿、コメント、ライブ配信などが一切できなくなります(閲覧のみ可能)。
「閲覧専用(ROM専)」の状態にされる、非常に重いペナルティです。
さらに違反を重ねる、あるいは「テロ行為」「児童ポルノ」などの重大な違反をした場合、一発で永久BANとなります。
ログインすらできなくなり、これまで積み上げたフォロワー、動画、収益(未引き出しのギフト)がすべて没収されます。
一度永久BANされると、同じ電話番号や端末での再登録も拒否されることがあります。
よく「警告はずっと残るの?」という質問を受けますが、基本的には90日ルールが存在します。
【トラウム代表・島袋の見解】

「90日で消えるから放置でいい」というネットの噂は、半分正解で半分間違いです。
確かに、違反カウントは90日経過するとリセットされます。しかし、その90日間のうちに次の警告を受ければ、カウントは累積し、一発でBANラインに到達する可能性が高まります。
プロのライバーにとって、警告を受けてからの90日間は「聖人君子のように振る舞わなければならない期間」です。この期間は際どい企画や攻めた配信を一切封印し、ひたすらクリーンな運用を心がける必要があります。
ここでは、警告やBANに関して、私の元に頻繁に寄せられるニッチかつ深刻な相談に回答します。
A. 可能です。ただし、公的書類での厳格な審査が必要です。
TikTokは利用規約で13歳未満の利用を禁止しています。童顔の方や、誕生日の設定ミスでAIに「13歳未満」と判定され、アカウントがロックされるケースがあります。
この場合、アプリ内の指示に従い、運転免許証やパスポートなどの公的本人確認書類(身分証)の画像を提出することで、年齢を証明し、アカウントを復活させることができます。
ただし、審査には数日から数週間かかることがあり、その間は一切ログインできません。
A.今すぐ「乗っ取り対策3点セット」を実行してください。
フィッシング詐欺に引っかかってしまった場合、一刻を争います。犯人がパスワードを変える前に、以下の3つの手順を完了させてください。

A. 「事務所に入ればBANが解除される」「警告を消してあげる」という甘い勧誘文句には騙されないでください。それは嘘です。
私たちのようなTikTok公認の正規事務所(MCN)であっても、魔法のように違反を消す権限はありません。
私たちができるのは、「運営への適切なエスカレーション(報告)」と「再発防止の徹底」です。
例えば、明らかにAIの誤検知であるにも関わらず、一般の異議申し立てが通らない場合、事務所担当者を通じてTikTok側の部署に「人間による再確認」を依頼することは可能です。しかし、明白な違反を揉み消すことは不可能です。
「BAN解除」を餌に高額な費用を請求する悪徳業者には、絶対に近づかないでください。
最後に、今回の内容をまとめます。警告画面が出ても、正しい知識があれば恐れることはありません。
万が一、警告が来た時は、このリストを上から順に確認してください。
警告が来た時のTo Doリスト(保存版)
手順 | アクション | ポイント |
1. 判別 | アプリ外(DM・メール)の通知か? | DMなら100%詐欺。無視してブロック。 |
2. 確認 | アプリ内「システム通知」を確認 | 違反理由と対象動画を特定。 |
3. 分析 | AI誤検知の可能性はあるか? | 肌色、危険行為誤認、子供映り込み等をチェック。 |
4. 行動 | 「異議申し立て」を送信 | 感情的にならず、論理的に誤検知を主張。 |
5. 待機 | 動画は絶対に削除しない | 審査結果が出るまで該当動画は触らない。 |
6. 自衛 | 今後の活動の見直し | 際どいアングルやNGワードを避ける。 |
【島袋のメッセージ】

警告通知の赤い文字を見た時の、心臓が止まりそうな恐怖。私も痛いほどわかります。
しかし、警告はあなたへの「退場宣告」ではありません。プロになるための「試練」であり、TikTokのルールをより深く理解するための「授業」です。
私が投げ銭総額1億円を達成する過程でも、幾度となくAIと戦い、警告を受け、それを乗り越えてきました。
重要なのは、一度の警告で心を折らないこと。そして、「何がダメだったのか」を冷静に分析し、防御力を高めることです。
正しい知識で守りを固めれば、あなたはもっと自由に、もっと大胆に、自分らしさを表現できるようになります。
もし、一人で戦うことに疲れたり、プロのサポートが必要だと感じたりした時は、いつでも相談してください。
本気でトップを目指すあなたを、私は全力で応援します。
【不安なあなたへ】
1人で悩んで間違った対応をする前に、プロに相談しませんか?
株式会社Traumでは、ライバーの安全を守りながら収益を最大化するノウハウを提供しています。