- ライバーの教科書 -

2025.12.16

知識・ノウハウ

【緊急対応】TikTok乗っ取りからアカウントを奪還する全手順|被害届やダイヤ保護も元トップライバーが完全解説

落ち着いてください。TikTokのアカウント乗っ取りは、正しい手順を迅速に行えば高確率で取り戻せます。私自身、トップライバーとして活動中に攻撃を受けた経験がありますが、今はこうして活動できています。「もう終わりだ」と諦める前に、この記事の手順を上から順に実行してください。あなたのライバー人生と大切なファンを守るために、私が全力でサポートします。

この記事では、パニック状態にあるあなたが今すぐに取るべき行動を、以下の3点に絞って徹底解説します。

  1. 【フロー図あり】状況別に最速でアカウントを取り戻す具体的・網羅的な手順
  2. 運営からの返信率を高める「報告用テンプレート」と、ライバー特化の「収益・ファン保護」対策
  3. 犯人の侵入経路を特定し、二度と被害に遭わないための鉄壁のセキュリティ設定

【最優先】まずは状況を確認!「3つの分岐」で決まる初動対応

今、あなたの手は震えているかもしれません。画面を見るのも怖いかもしれません。しかし、ここでの初動が、アカウントを取り戻せるかどうかの9割を決めます。まずは深呼吸をして、現在の状況を冷静に確認しましょう。乗っ取りの被害状況は、大きく分けて3つのパターンに分類されます。自分がどのパターンに当てはまるかを見極めることで、無駄な操作を省き、最短ルートで解決へ向かうことができます。

パターンA:ログインできる場合(まだ間に合う!)

これは「不幸中の幸い」と言える状態です。犯人がまだパスワードを変更していないか、あるいはあなたのログインセッションが生きている状態です。

しかし、油断は禁物です。犯人は裏でこっそりとDMを送っていたり、連携アカウントを追加してバックドア(裏口)を作っている可能性があります。この場合、最優先すべきは**「犯人の締め出し」**です。一刻も早く、H2-2で解説する「強制ログアウト」と「パスワード変更」を実行してください。

パターンB:ログインできないが、登録メール・電話番号は生きている

犯人がパスワードを変更しましたが、連絡先情報(メールアドレスや電話番号)の変更までは完了していない、あるいは忘れているケースです。

この場合、正規の手順である「パスワードの再設定(リセット)」を行えば、すぐにアカウントを取り戻せます。ただし、犯人も同時に操作している可能性があるため、時間との勝負になります。迷わずリセット手順に進んでください。

パターンC:ログインできず、登録情報も書き換えられている(最悪のケース)

パスワードだけでなく、メールアドレスや電話番号、さらには連携していたSNSアカウントまで犯人のものに書き換えられてしまった状態です。いわゆる「完全に乗っ取られた」状態です。

多くの人がここで絶望し、「もう無理だ」と諦めてしまいます。しかし、絶対に諦めないでください。 運営サポートに対して、あなたが「正当な持ち主」であることを証明できれば、アカウントを取り戻せる可能性は残されています。

【トラウム代表・島袋からの本気のメッセージ】

「パターンCでも諦めるのはまだ早いです。私が運営する事務所のライバーでも、登録情報を全て変えられた絶望的な状態から生還した事例はいくつもあります
ここからは、システム的な操作だけでなく、運営担当者という『人』を動かすための粘りと熱意が勝負になります。私がその具体的な方法を伝授しますので、心を強く持ってください。」

【ケース別】アカウントを強制的に取り戻す具体的な操作手順

ここでは、先ほどの診断結果に基づき、具体的な操作手順を解説します。スマートフォンの画面を見ながら、一つずつ確実に操作してください。

ログインできる場合の対処法:犯人を締め出す

ログインができる状態なら、犯人をアカウントから叩き出し、鍵をかけ直す作業を行います。

すべてのデバイスから強制ログアウトする手順

犯人が別のスマホやPCでログインしたままになっているのを防ぐため、まずは自分以外のすべてのデバイスを強制的にログアウトさせます。

  1. プロフィール画面右上の「三本線(メニュー)」をタップ。
  2. 「設定とプライバシー」>「セキュリティ」>「あなたのデバイス」を選択。
  3. ここに表示されているリストを確認します。
  4. 「現在のデバイス(これ)」以外に見覚えのない機種(例:iPhone 15 Pro, Windows PCなど)があれば、右側のゴミ箱アイコンまたは「削除」ボタンをタップして削除します。

これで、犯人の手元にある端末からはアクセスできなくなります。

パスワードと連携アカウントを即座に変更・解除する

犯人を追い出したら、再び侵入されないように鍵を交換します。

  1. パスワード変更:
    • 「設定とプライバシー」>「アカウント」>「パスワード」から、新しく複雑なパスワードに変更してください。
    • 重要: 誕生日や名前など、推測されやすいものは絶対に避けてください。
  2. 連携アカウントの確認と解除:
    • ここが盲点です。「セキュリティ」>「アプリのアクセス許可」を確認してください。
    • もし見覚えのないアプリやSNS連携があれば、即座に「アクセス権を削除」してください。犯人が裏口として設定している可能性があります。

ログインできない場合の対処法:アカウントの復旧申請

ログインできない場合は、TikTokのシステムを使ってアカウントの所有権を主張します。

パスワードのリセット手順(メール/SMSが届く場合)

  1. ログイン画面で「ログインできない場合」>「パスワードを忘れた場合」をタップ。
  2. 登録していた「電話番号」または「メールアドレス」を選択。
  3. 届いた認証コードを入力し、新しいパスワードを設定します。
  4. ログイン成功後、速やかにログインできる場合の手順(強制ログアウトと連携解除)を行ってください。

「2段階認証」が犯人に設定されてしまった場合の突破口

パスワードは合っているのに、犯人が設定した「2段階認証(SMSコードなど)」が求められてログインできないケースが増えています。

この場合、認証コード入力画面の下部にある「アクセスできない場合」や「ヘルプが必要な場合」というリンクを探してください。そこからサポートフォームへ飛び、「アカウントの復旧」をリクエストできます。この際、以前使用していた端末やWi-Fi環境から申請すると、本人確認がスムーズに進む場合があります。

運営サポートへ直接「異議申し立て」を行う最終手段

上記の手順がすべて通用しない(登録情報が変更されている)場合は、TikTok運営サポートに直接連絡し、人間による対応を求めます。

ここでのポイントは、「ただ困っている」と伝えるのではなく、「客観的な証拠」を提示することです。

返信率が劇的に変わる!「報告用テンプレート」の公開

運営サポートには毎日膨大な数の問い合わせが届きます。「乗っ取られました、助けて」だけでは後回しにされます。以下のテンプレートを使って、あなたが正当な持ち主であることを証明してください。

送信先: アプリ内の「問題を報告」または、TikTok公式サイトの問い合わせフォーム

【TikTokアカウント乗っ取り報告・復旧依頼】

件名: アカウント乗っ取り被害の報告と復旧のお願い

本文:
TikTokサポート担当者様

お世話になります。以下の私のアカウントが第三者により乗っ取られ、登録情報(メールアドレス・電話番号)が不正に変更されました。至急、調査と復旧をお願いいたします。

【アカウント情報】

  • ユーザー名(ID): @(あなたのID)
  • 登録時の電話番号: (過去に使用していた番号)
  • 登録時のメールアドレス: (過去に使用していたアドレス)
  • アカウント作成日: (覚えている範囲で。例:2023年4月頃)
  • 使用端末: (例:iPhone 13 Pro)
  • 最終ログイン日時: 202●年●月●日 ●時頃
  • 最終ログイン場所: (例:東京都渋谷区)

【本人確認のための証拠情報】

  • 課金履歴: 202●年●月●日に、●●円分のコインを購入しました。(※App Store/Google Playの領収書スクショを添付すると最強です)
  • 非公開動画の内容: 下書きに「海で撮影したダンス動画」が保存されています。
  • 連携していたSNS: Instagram (@ユーザー名) と連携していました。

現在、不正アクセス者により不適切な投稿やDM送信が行われる恐れがあり、非常に不安です。
何卒、早急な対応をお願い申し上げます。

(あなたの氏名)

報告後にやるべき「フィードバックの追撃」とは

一度送って終わりではありません。返信がない場合は、24時間おきに進捗を確認する連絡を入れてください。「必死さ」を伝えることも重要です。

また、Twitter(現X)で「TikTok Japan」の公式アカウントに対してリプライを送ることも一つの手です(個人情報は書かず、問い合わせ番号のみを伝える)。

【ライバー必読】取り戻すだけでは不十分!収益とファンを守る緊急防衛策

一般ユーザーであればアカウント復旧だけで事足りますが、ライバーにとってアカウントは**「お店」であり「財布」**です。ここからは、多くの解説サイトには書かれていない、ライバーの資産を守るためのプロのノウハウを伝授します。

換金前のダイヤ・売上を守る方法

乗っ取り犯の目的の多くは、あなたのアカウントに貯まっている「換金可能なギフト(ダイヤ)」です。

連携している銀行口座・PayPalの切り離し方

もしPayPalなどの決済サービス側から操作できる場合は、TikTokとの連携(自動支払い契約など)を解除してください。これにより、犯人があなたのクレジットカードを使って勝手にコインを購入し、それを別のアカウントに投げ銭するという「資金洗浄」を防げる可能性があります。

運営に「課金・換金凍結」を依頼する重要性

先ほどの報告用テンプレートに、以下の文言を追加してください。

「現在、アカウント内には未換金のダイヤが残っています。犯人による不正な換金やコイン送付を防ぐため、アカウントの全資産(コイン・ダイヤ)の凍結を強く希望します。」

これを明記することで、運営側も金銭トラブルを避けるために優先度を上げて対応してくれる可能性があります。

二次被害を防ぐ!ファンへの緊急アナウンス

【元トップライバー島袋の体験談】

「乗っ取り犯が一番狙っているのは、実はダイヤだけではありません。あなたの信用を利用したフォロワーへの詐欺DMです。
私が過去に見た事例では、復旧までの数時間でファンが『Amazonギフト券を送ってくれたら特別な動画を送るよ』といったDMに騙され、数万円を搾取される被害が発生しました。
自分のアカウント以外(Twitter/Instagram)で即座に声明を出すことが、ライバーとしての責任であり、ファンを守る唯一の手段です。」

【コピペOK】Instagram/X(Twitter)用 緊急告知例文

他のSNS(InstagramのストーリーズやX)を使って、ファンに警告を発してください。

【緊急・拡散希望】TikTok乗っ取り被害について

いつも応援ありがとうございます。(名前)です。
現在、私のTikTokアカウント(@ID)が乗っ取り被害に遭い、ログインできない状態です。

現在、私からDMを送ることは絶対にありません。
もしTikTokのDMで「お金を貸して」「ギフトカードを買って」「別サイトに登録して」といったメッセージが来ても、絶対に返信・クリックしないでください。それは私ではありません。

現在、運営と連携して復旧作業中です。ご心配をおかけして申し訳ありませんが、拡散のご協力をお願いいたします。

犯人は誰だ?侵入経路の特定と証拠保全

無事に取り戻せたとしても、「なぜ乗っ取られたのか?」が分からなければ、また同じ被害に遭う恐怖は消えません。原因を特定し、心の平穏を取り戻しましょう。

「ログイン履歴」から犯人の端末と場所を割り出す

復旧後、「設定とプライバシー」>「セキュリティ」>「あなたのデバイス」を確認すると、犯人がアクセスした端末モデル(例:Samsung Galaxy S22)や、おおよその地域(例:大阪府)が表示されていることがあります。これをスクリーンショットで保存してください。

よくある侵入経路トップ3:フィッシングDM、使い回し、連携アプリ

  1. フィッシングDM(50%以上):
    「公式マーク」を偽装したアカウントから、「著作権侵害の疑いがあります。異議申し立てはこちら」といったDMが届き、偽のログインサイトに誘導されて情報を抜かれる手口です。ライバーは事務所や公式からの連絡を待っている心理状態にあるため、非常に騙されやすいです。
  2. パスワードの使い回し:
    他のサイトから流出したメールアドレスとパスワードの組み合わせを使って、総当たり攻撃(リスト型攻撃)を仕掛けられるケースです。
  3. 悪質な連携アプリ:
    「フォロワー分析ツール」や「動画保存アプリ」の中に、ログイン情報を盗み取るマルウェアが仕込まれている場合があります。

証拠保全:スクリーンショットは「警察への相談」で使えるか?

金銭的被害(ダイヤの盗難など)が発生した場合、「不正アクセス禁止法違反」として警察に被害届を出すことが可能です。

その際、以下の証拠が有効になります。

  • 犯人が操作したログイン履歴のスクショ
  • 犯人が変更したプロフィール画面のスクショ
  • ファンに送られた詐欺DMのスクショ
  • 運営とのやり取りのメール

これらは消さずに保存しておきましょう。

二度と奪わせない!鉄壁のセキュリティ設定【Traum推奨】

ここからは、私が運営するライバー事務所「Traum」で所属ライバー全員に義務付けている、プロ仕様のセキュリティ設定を公開します。

段階認証(2FA)は「SMS」ではなく「アプリ」を使え

多くの人がSMS(電話番号)での2段階認証を使っていますが、実は「SIMスワップ」という手口で電話番号ごと乗っ取られるリスクがあります。

より安全なのは、Google Authenticator(認証システムアプリ) を使った認証です。

  • 「設定」>「セキュリティ」>「2段階認証」>「認証アプリ」を選択して設定してください。これなら、あなたの物理的なスマホがない限り、誰もログインできなくなります。

「パスキー(Passkey)」の設定で乗っ取りを物理的に不可能にする

TikTokは最新のセキュリティ技術「パスキー」に対応しています。これは、パスワードの代わりに、スマホの生体認証(Face IDや指紋認証)を使ってログインする仕組みです。
パスワード自体が存在しなくなるため、フィッシングサイトで情報を盗まれるリスクが0になります。

事務所所属ライバーに義務付けている「パスワード管理術」

【事務所代表としての補足|島袋 諒平】

「『自分は大丈夫』『有名じゃないから狙われない』と思っている人ほど被害に遭います。プロのライバーとして活動するなら、セキュリティ意識もプロレベルに引き上げてください。これは、あなた自身を守るだけでなく、ファンへの礼儀です。」

セキュリティ設定チェックリスト(Before/After)

設定項目

一般的なライバー (Before)

プロのライバー (After)

パスワード

覚えやすい単語、他のSNSと使い回し

ランダム生成された20桁以上、サイトごとに別

2段階認証

未設定 または SMSのみ

認証アプリ + メール の二重ロック

DM設定

誰でも送信可能

友達のみ(※スパムDMを遮断)

ログイン保存

カフェのPCなどで保存してしまう

自分専用のスマホ以外では絶対ログインしない

よくある質問(FAQ)

Q. 警察に被害届を出せば犯人は捕まりますか?

A. 正直にお伝えすると、海外経由のアクセスであることが多く、日本の警察だけでは犯人特定・逮捕に至るケースは限定的です。しかし、被害届を受理してもらうことで、運営への開示請求(プロバイダ責任制限法)が通りやすくなるメリットはあります。被害額が大きい場合は相談に行くべきです。

Q. 乗っ取られている間に投稿された動画は削除できますか?

A.アカウントを取り戻せれば、もちろん削除可能です。ただし、一度ネット上に出回ってしまった動画を完全に消すことは困難です(デジタルタトゥー)。だからこそ、乗っ取りを防ぐ「予防」が何より重要なのです。

Q. 運営から全く返信がない場合、どうすればいいですか?

A.TikTokのサポートは、時期によって対応に時間がかかることがあります(1週間以上かかることも)。
対策として、「英語」で問い合わせを送ると、グローバルチームが対応してくれて返信が早まるという裏技があります。DeepLなどの翻訳ツールを使って、先ほどのテンプレートを英語にして送ってみてください。

Q. アカウントを削除して作り直した方がいいですか?

A.取り戻せる可能性がある限り、削除は最終手段にしてください。フォロワーや過去の動画、いいねの数は、あなたが積み上げてきた資産です。
ただし、取り戻した後にどうしても不安が拭えない、あるいはファンからの信用が回復不能なほど傷ついてしまった場合は、心機一転して新アカウントへ移行するのも一つの戦略的撤退です。

まとめ

アカウントはあなたの「資産」であり「人生」だ

乗っ取りは本当に怖い経験です。築き上げてきたものが一瞬で崩れ去る感覚に、目の前が真っ暗になったことでしょう。
ですが、適切な対処を諦めずに行えば、必ず道は開けます。まずは深呼吸して、この記事のH2-2の手順を一つずつ、確実に実行してください。

困ったときはプロを頼るという選択肢

個人での管理に限界を感じたら、私たちのようなライバー事務所を頼るのも一つの手です。
Traumでは、アカウントのセキュリティ管理も含め、ライバーが安心して配信活動だけに集中できる環境を全力で提供しています。トラブルが起きたとき、一人で泣き寝入りするのではなく、法的な対応も含めて守ってくれる「組織」の後ろ盾があることは、大きな安心感に繋がります。

復旧アクション・要点まとめ

  • ログイン可否を確認し、強制ログアウトを実施したか?
  • パスワードと連携アプリをすべて変更・解除したか?
  • (ログイン不可時)運営へ「証拠付き」で報告メールを送ったか?
  • インスタやTwitterでファンへ「詐欺注意」の警告を出したか?
  • 2段階認証を「アプリ」に変更し、パスキーを設定したか?

もし、この記事の手順でも解決できず、一人で抱え込んでいるなら、Traumの公式LINEで相談してください。あなたのライバーとしての未来を守るために、私たちが力になります。

参考文献

この記事を書いた人
著者写真
島袋 諒
株式会社Traum 代表取締役

株式会社Buhne代表取締役。自身も累計投げ銭総額1億円を超えるトップライバーとしての実績を持つ。
その経験とWebマーケティングの知見を活かし、TikTok LIVE専門のライバー事務所「株式会社Traum」を設立。

ライバーが長期的に活躍できる環境作りをミッションに掲げ、手厚いサポート体制を構築している。
社名のTraum(ドイツ語で「夢」)には、ライバーと共に夢を追いかけたいという想いが込められている。

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