- ライバーの教科書 -
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2025.12.2
知識・ノウハウ
頑張って編集したダンス動画、渾身のVlog…それが突然、無音になっていたら、頭が真っ白になりますよね。「楽曲が削除されました」なんて通知が出たら、パニックになる気持ちは痛いほどわかります。
でも、安心してください。その問題、ほぼ100%解決できます。
はじめまして。TikTok LIVE専門ライバー事務所「Traum」代表の島袋 諒平です。私自身、かつては投げ銭総額1億円を超えるトップライバーとして活動し、現在は多くのライバーを育成・プロデュースする立場にいます。
結論から言います。 あなたの動画がミュートされた原因は、ほぼ「著作権」か「ビジネスアカウント設定」の2つに絞られます。そして、その解決策は驚くほど簡単です。
この記事では、元トップライバーであり、事務所代表として数々のトラブルを解決してきた私が、誰でも3分でできる具体的な解決策と、二度とミュートで悩まないための本質的な予防策を、業界の裏話も交えながら本音で解説します。
この記事を読み終える頃には、あなたはミュート問題を完全に理解し、自信を持って動画投稿ができるようになっているはずです。
この記事を最後まで読めば、あなたは以下の3つを手に入れることができます。
まず、パニックになっているあなたに、今すぐ試してほしい最も簡単で確実な解決策を伝えます。難しいことは一切ありません。この手順通りに進めてください。
一度ミュートされてしまった動画の音声を、TikTokが公式に提供している「使ってもOKな音源」に差し替える。これが最も安全で確実な方法です。
まず、問題の動画を他のユーザーから見えないようにします。動画の公開設定を「全員」から「自分のみ」に変更してください。これにより、問題を修正している間、ミュートされた状態の動画が他の人に見られるのを防ぎます。
次に、新しい動画を投稿する時と同じように、編集画面から「+」ボタンをタップし、先ほどプライベートにした動画をアップロードします。そして、「サウンド」を選択し、TikTokが公式に提供している楽曲リスト(おすすめやプレイリスト)から、あなたの動画に合うものを探しましょう。
新しい公式音源を選んだら、元の動画の音声はミュートし、新しい音源の音量を調整します。これで準備完了。あとは通常通り、動画を投稿するだけです。
【元トップライバー島袋の見解:】

ここで最もやってはいけないのが、焦って元の動画を削除してしまうことです。これは絶対にNG。なぜなら、せっかく付いた「いいね」や「コメント」といった、あなたの大切なエンゲージメントが全てリセットされてしまうからです。
多くの新人ライバーがこのミスを犯し、貴重なファンの反応を失ってきました。まずは落ち着いて、この「音源差し替え」を試してください。これが一番リスクが低く、確実な方法です。私が事務所の新人ライバーに最初に教える、トラブル解決の鉄則でもあります。
さて、応急処置は完了しました。しかし、なぜそもそもミュートされてしまったのか?その根本原因を理解しなければ、あなたは今後も同じ問題に悩み続けることになります。
原因は非常にシンプル。ほとんどが以下の2つのどちらかに当てはまります。
「著作権」という言葉に、難しくて専門的なイメージを持つかもしれません。しかし、TikTokで活動するなら、最低限の知識は必須です。簡単に言うと、「あなたが使ったその曲、TikTokで使う許可が取れていませんよ」と警告されている状態です。
TikTokアプリ内の「サウンド」から選べる楽曲は、TikTokがレコード会社などにお金を払い、「この曲はTikTokユーザーが動画で自由に使っていいですよ」という許可(ライセンス)を得ているものです。
一方で、以下のような音源は、TikTokが許可を得ていないため「使えない音源」となり、ミュートの対象となります。
使える音源(公式音源) | 使えない音源(NG音源) |
✅ TikTokアプリ内の「サウンド」にある楽曲 | ❌ CDや音楽配信サービスから録音した楽曲 |
✅ 他のクリエイターが使っている公式音源 | ❌ 外部の動画編集アプリに最初から入っているBGM |
✅ TikTokが提供するオリジナルのBGM | ❌ YouTubeなど他のSNSから抜き出した音声 |
❌ アーティストのライブ映像の音声 |
「でも、前は同じ曲を使っても大丈夫だったのに…」そう思う人もいるでしょう。これは、TikTokとレコード会社の契約(ライセンス)が更新されなかった、あるいは契約が終了したために起こります。
最近の大きな事例では、2024年2月にユニバーサルミュージックグループ(UMG)とのライセンス契約が更新されず、テイラー・スウィフトやBTS、アリアナ・グランデといった超人気アーティストの楽曲が一斉にTikTokから削除され、多くの動画がミュートされました。
このように、TikTok内の状況は常に変化します。昨日までOKだったものが、今日NGになる。それがTikTokの音源ルールの現実です。
自分で演奏したり歌ったりする場合も、注意が必要です。楽曲には、メロディーや歌詞そのものに対する著作権(原盤権)が存在します。そのため、たとえ自作のパフォーマンスであっても、カバー曲を投稿する際は、本来であれば著作権管理団体への申請が必要です。
しかし、TikTokはJASRACなどの団体と包括契約を結んでいるため、ユーザーは個別に申請しなくてもカバー動画を投稿できます。ただし、これもTikTokのプラットフォーム内に限った話であり、他のSNSで同じ動画を公開すると著作権侵害になる可能性があることは覚えておきましょう。
著作権に気をつけているのにミュートされた…という場合、次に疑うべきはあなたのアカウント設定です。特に、再生数などを分析できる「インサイト機能」を使いたいがために、アカウントを「ビジネスアカウント」に切り替えていませんか?これが大きな落とし穴です。
ビジネスアカウントは、企業が自社の商品やサービスを宣伝するために使うことを目的としたアカウントです。そのため、使える楽曲が「商用利用(ビジネスで使ってもOK)」として許可されたものだけに厳しく制限されます。
あなたが普段聴いているような流行りのJ-POPや洋楽のほとんどは、商用利用が許可されていません。そのため、ビジネスアカウントのままこれらの楽曲を使うと、著作権侵害とみなされ、動画がミュートされてしまうのです。
自分のアカウントがどちらの種類か分からない場合は、すぐに確認しましょう。30秒でチェックできます。
この画面に「ビジネスアカウントに切り替える」と表示されていれば、あなたは「個人アカウント」なので問題ありません。「個人用アカウントに切り替える」と表示されている場合は、あなたの勘違いがミュートの原因です。
【Traum代表・島袋の見解:】

「インサイトが見たいから」という理由だけで、安易にビジネスアカウントに切り替えるのは、初心者がやりがちな典型的な失敗例です。私が面談してきた伸び悩むライバーの約3割が、この罠にハマっていました。気持ちはわかります。
データを分析して動画を改善したい、その向上心は素晴らしい。しかし、そのせいで使える武器(楽曲)を自ら手放してしまっては本末転倒です。特別な理由がない限り、クリエイターは「個人アカウント」のままで運用し、使える音源の選択肢を最大限に広げておくのが正解です。
原因がわかったら、あとは正しく設定を直すだけです。ここでは、あなたの状況に合わせて、具体的な解決手順をスマートフォンの画面付きで解説します。この通りに操作すれば、誰でも確実に問題を解決できます。
もしあなたのミュート原因が「ビジネスアカウント」だった場合、以下の手順で個人アカウントに戻しましょう。これだけで、今後使える楽曲の幅が劇的に広がります。

まずはあなたのプロフィールページを開き、画面の右上にある「≡」アイコンをタップします。

表示されたメニューから「設定とプライバシー」を選び、次に表示される画面で一番上の「アカウント」をタップしてください。
アカウント情報の中に「個人用アカウントに切り替える」という項目があります。これをタップし、確認画面で切り替えを承認すれば、すべての操作は完了です。
原因が著作権だった場合は、H2-1で解説した「音源の差し替え」を正しく行うことが重要です。安全な公式音源の選び方を、改めて画像付きで確認しましょう。

動画を選択または撮影した後、編集画面の上部にある「サウンドを追加」をタップします。

サウンドライブラリに移動したら、「おすすめ」タブに表示されている楽曲や、TikTokがテーマ別にまとめている「プレイリスト」の中から選びましょう。ここに表示されているものは、基本的に安全に使える公式音源です。
使いたい楽曲を決めたら、右下の「チェックマーク」をタップして編集画面に戻ります。必要であれば右側のメニューから「音量」を選び、「元のサウンド」と「追加されたサウンド」のバランスを調整してから投稿しましょう。
問題解決、お疲れ様でした。しかし、私たちの本当のゴールは「二度とミュートで悩まない」ことです。そのために、私がトップライバー時代から実践し、事務所の所属ライバーにも徹底させている3つの鉄則を授けます。
これが最も重要かつ基本的なルールです。外部のアプリで見つけたおしゃれなBGMや、好きなアーティストのCD音源を使いたい気持ちはわかります。しかし、それがあなたのクリエイター生命を脅かすリスクになることを絶対に忘れないでください。音源は、必ずTikTokアプリ内の「サウンド」ライブラリから選ぶ。これを徹底するだけで、ミュートのリスクは99%防げます。
CapCutなどの外部アプリで高度な編集をするクリエイターも多いでしょう。それ自体は全く問題ありません。ただし、動画を書き出す(エクスポートする)際には、必ずBGMを付けない状態で行ってください。そして、TikTokにアップロードしてから、鉄則1で述べたように、TikTokアプリ内で公式音源を付ける。この「編集は外部、音付けはTikTok」という一手間が、あなたのアカウントを守ります。
TikTokのルールは、著作権に関するものだけでなく、日々更新されています。トップクリエイターほど、このプラットフォームのルール変更に敏感です。月に一度でいいので、TikTokの「コミュニティガイドライン」に目を通す習慣をつけましょう。これにより、ミュートだけでなく、より深刻なアカウント停止(シャドウバン)などのペナルティを未然に防ぐことができます。
【島袋の体験談: 私が育成した伸び悩んでいたライバーの事例】

以前、私の事務所に所属していたあるライバーの話をします。彼女はダンスのクオリティが非常に高く、表現力も豊かでした。しかし、なぜか動画の再生数が伸び悩み、頻繁にミュートされるという問題を抱えていました。
原因を徹底的に調査した結果、彼女は外部の高度な動画編集アプリでお気に入りの曲を付けてからTikTokにアップロードするという、まさに典型的なNGパターンを繰り返していたのです。
そこで私は彼女に、たった一つのルールを課しました。「音付けは、必ず最後にTikTokアプリ内で行うこと」。彼女は素直にそのルールを徹底しました。するとどうでしょう。動画がミュートされることは完全にゼロに。それだけでなく、公式のトレンド音源を使うようになったことで、動画が安定して「おすすめ」フィードに載るようになり、わずか3ヶ月でフォロワーが10万人を突破したのです。この一手間が、あなたの運命を分けるかもしれません。
最後に、ここまでで解説しきれなかった、ミュートに関する細かい疑問や不安について、Q&A形式で一気に解消していきます。
A.残念ながら、一度ミュートされた動画の音声を後から復活させることはできません。
唯一の対処法は、H2-1で解説した通り、一度動画をプライベート設定にして保存し、公式音源を付け直して再投稿する方法のみです。
A.可能性はゼロではありません。
TikTokのAIは、規約違反を繰り返すアカウントを認識しています。ミュート警告を無視して何度も違反投稿を続けると、アカウントの評価が下がり、動画が「おすすめ」に表示されにくくなる、いわゆるシャドウバン状態になるリスクが高まります。ミュートされたら、警告を真摯に受け止め、すぐに対処することが重要です。
A.はい、あります。
TikTok LIVE中にBGMとして著作権で保護された楽曲を流すと、AIが検知して配信が強制的にミュートされたり、中断されたりすることがあります。対策は動画投稿と全く同じで、BGMを使いたい場合は、著作権フリーの音源サイトで入手したものや、TikTokがLIVE用に提供している音源を利用するのが安全です。
A.その原因は、ほぼ「ビジネスアカウント」設定にあります。
あなたが見ている他のクリエイターは「個人アカウント」で、あなたは「ビジネスアカウント」になっている可能性が非常に高いです。H2-2で解説した手順でアカウントの種類を確認し、もしビジネスアカウントであれば、すぐに個人アカウントに切り替えてみてください。
この記事で解説したポイントをマスターすれば、もうあなたはTikTokのミュートごときで創作活動を止められることはありません。最後に、今日学んだことをチェックリストで確認しましょう。
TikTokカラオケ配信 安全&成功チェックリスト
☑ 【問題発生】 焦って動画を削除しない
☑ 【原因特定】 ①著作権違反? ②ビジネスアカウント?
☑ 【即時解決】 音源を公式のものに差し替えて再投稿
☑ 【根本解決】 個人アカウントに戻す
☑ 【未来対策】 音源は必ずTikTok内で付ける
動画がミュートされるのは、ある意味、あなたがクリエイターとして本気で動画制作に取り組んでいる証拠です。誰もが見たくなるような魅力的な動画を作ろうとしているからこそ、音楽にもこだわり、今回の壁にぶつかったはずです。
その情熱は、絶対に失わないでください。小さな失敗を乗り越えた先に、大きな成功が待っています。
【Traum代表・島袋からの最後のメッセージ】

もしあなたが、この問題を乗り越えた先、さらに上を目指し、「TikTokで本気で人生を変えたい」と少しでも考えているなら、一度私たちの事務所の門を叩いてみてください。
私が投げ銭総額1億円を稼ぎ、多くのトップライバーを育成してきた経験のすべてを、あなたに直接伝えます。決して楽な道ではありませんが、小手先のテクニックではない、本物のノウハウがここにあります。あなたの才能を、私たちは待っています。